では、実際にPingを実行してみましょう。
WindowsからPingを実行するには、コマンドプロンプトから
Pingコマンドを実行します。
Macの場合は、ターミナルからPingコマンドを実行します。
WindowsでのPing実行結果例
C:\>ping 192.168.1.1
Pinging 192.168.1.1 with 32 bytes of data:
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Ping statistics for 192.168.1.1:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
Minimum = 0ms, Maximum = 0ms, Average = 0ms
上記例は、「192.168.1.8」に対してPingを実行した時の結果です。
この時、画面には表示されていませんが、裏では宛先に対して
「タイプ8のエコー要求(Echo Request)パケット」
を送信しています。
そして宛先ノードが
「タイプ0のエコー応答(Echo Reply)パケット」
を返してきています。
Pingの出力画面に表示されている情報について簡単に見ていきましょう。
C:\>ping 192.168.1.1
Pinging 192.168.1.1 with 32 bytes of data:
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
Ping statistics for 192.168.1.1:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
Minimum = 0ms, Maximum = 0ms, Average = 0ms
「192.168.1.1」というアドレスに対して32バイトのデータを
送信したことを表しています。
この32バイトのデータ長はWindowsでPingを実行したときの
デフォルトの値です。
このバイト長はオプション設定を変更することで、
変えることが可能です。
ここで宛先からタイプ0(エコー応答(Echo Reply))パケットが
送られてきたことを表しています。
Windowsのデフォルト設定では、Pingコマンドを実行すると
宛先に対して4回、エコー要求(Echo Request)パケットを送信します。
そのため返してくる、エコー応答(Echo Reply)パケットも
当然4回になります。
このことはさらに下の行にある、「Packets sent = 4, Received = 4」
という表示からも分かります。
この行の「time<1ms」という部分で、Pingを実行してから相手から
応答パケットが返ってきた時間を表しています。
この場合、相手から1ms以内でパケットが返ってきていることが
分かります。
通常同じネットワーク内のノードにPingを実行すれば、
経由するネットワーク機器も少ないため、応答時間も短くなります。
例えばこれが、Pingの宛先が遠くにある場合は、
相手から返ってくる応答パケットも遅くなります。
以下は「google.com」へPingを実行したときの表示例です。
C:>ping google.com
Pinging google.com [74.125.153.147] with 32 bytes of data:
Reply from 74.125.153.147: bytes=32 time=136ms TTL=51
Reply from 74.125.153.147: bytes=32 time=181ms TTL=51
Reply from 74.125.153.147: bytes=32 time=134ms TTL=51
Reply from 74.125.153.147: bytes=32 time=145ms TTL=51
Ping statistics for 74.125.153.147:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
Minimum = 134ms, Maximum = 181ms, Average = 149ms
宛先が遠くにあり、宛先までに複数のルータを経由している場合は
ルータの処理の問題や距離的に離れていることで遅延が発生し、
応答時間も長くなります。
続く「TTL=」は、返ってきた応答パケットのTTL(Time To Live)の値を
表示しています。
TTL(Time To Live)はパケットがルータを経由する度に、
1づつ減っていきます。
そしてTTL(Time To Live)が0になるとそのパケットは破棄されます。
この機能によって、パケットが永久にネットワーク上に残ってしまうことを
防いでいます。
Windowsの場合、同一ネットワーク内へのPingの場合は128が設定され、
別ネットワークへのPingは255が設定されます。
ここで、Ping実行結果を知ることが出来ます。
Pingを何回実行し、応答パケットを何回受け取ったか、
パケットのロス率はいくつなのかを知ることが出来ます。
この行の最後の部分、「Lost = 0 (0% loss)」という箇所で
Pingが何回失敗したかが表示されます。
この例だと「Lost = 0 (0% loss)」ですから失敗は0回、
つまり4回Pingを実行して、全てのPingが成功していることを表しています。
この行では、Pingの応答時間の統計が出力されています。
google.com宛にPingを実行した結果を見ると、最小応答時間が134ms、
最大応答時間が181ms、そして4回のPing実行結果の平均が149msとなっています。
最小応答時間と最大応答時間に大きな差がある場合は、
ネットワークが不安定な状態であるかもしれません。
Pingを実行して成功した場合、宛先ノードまでのネットワーク層レベルでの
疎通が正常であることが確認出来ます。
以下の項目がすべて正常に動作していなければPingは成功しません。
Pingはネットワーク層のICMPを使っていますので、
あくまでネットワーク層までの確認までです。
そのため、Pingが成功してもWebの閲覧が出来ない場合や、
メールが送信できないなどの上位層の障害は検知出来ません。
逆に言えば、Pingが成功してもメールが送信できないなんて時は、
ネットワーク層レベルは問題が無く、メールサービスに問題がある
という切り分けが出来るともいえますね。
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