ストレージとは、データやプログラムを記憶するための装置のことで、情報やデータが爆発的に増加している「ビッグデータ時代」の現在では、ストレージの重要性と需要が大きく伸びてきています。
ストレージには様々な種類があります。一般的にはHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、CD-RやDVD-Rといった光ディスク、磁気テープ、メモリカードなどがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。
メディアタイプ | HDD | SSD | 光ディスク | 磁気テープ | メモリカード |
---|---|---|---|---|---|
転送性能 | 4 | 5 | 2 | 3 | 1 |
容量 | 5 | 4 | 3 | 5 | 4 |
信頼性 | 5 | 5 | 3 | 3 | 3 |
ビット単価 | 4 | 3 | 2 | 5 | 1 |
省電力 | 2 | 5 | 2 | 4 | 2 |
ランダムアクセス | 4 | 4 | 3 | 2 | 5 |
耐障害性 | 1 | 5 | 4 | 3 | 5 |
5(優) <——> (劣)1
ストレージの役割は、データやプログラムの蓄積と参照です。データを蓄積するための「書き込み速度」と参照するための「読み込み速度」、データを蓄積するための容量などによって、ストレージの種類を選択します。
この中でも主に企業で使用されているメディアはHDDとSSDです。特にHDDは磁気記録技術の進歩によって、記録密度が10年間で100倍になり、小型化低価格化が進んでいます。それにともない、HDDをベースにしたストレージ・システムが企業での採用が進んでいます。
SSDはフラッシュメモリ技術を採用しているため、駆動部分がなくランダムアクセスに優れ、高速、省電力、耐障害性に優れているため、企業のストレージ・システムへの採用が進んでいますが、HDDに比べるとまだ高価です。
データは回転する「ディスク」上に蓄積され、「磁気ヘッド」を使ってデータを参照します。磁気ヘッドには「アーム」に取り付けられていて、アームが磁気ヘッドを動かしてディスク上のデータにアクセスします。
また、HDDは数枚のディスクを積み重ねて構成されています。磁気ヘッドも複数のディスクにアクセスできるように、ディスクの間に複数の磁気ヘッドが挿入されています。
HDDからのデータ読み出し時間は以下の3つの時間を足し合わせたものになります。
シーク時間 + 回転待ち時間 + データ転送時間
読み出すデータのあるトラックにヘッドを移動する時間を「シーク時間」といいます。シーク時間はシーク前のヘッドの位置とデータが記載されているトラックの位置で決まるので、かかる時間は毎回異なります。
読み出すデータの先頭がヘッドの下に来るのを待つ時間を「回転待ち時間」といいます。開店待ち時間はシークが完了したときのデータの場所によって、時間が変わってきます。
読み出すデータが全てヘッドの下を通過する時間を「データ転送時間」といいます。
ディスクのデータ読み出し時間の計算は情報処理技術者試験でも、よく出題されるので以下の例題をもとに計算してみます。
毎分6,000回転,平均位置決め時間20ミリ秒で,1トラック当たりの記憶容量20kバイトの磁気ディスク装置がある。1ブロック4kバイトのデータを1ブロック転送するのに要する時間は何ミリ秒か。ここで,磁気ディスクコントローラーのオーバーヘッドは無視できるものとし,1kバイト=1,000バイトとする。 (基本情報技術者 平成17年春期 問22)
「平均位置決め時間」とは、シーク時間のことです。データの読み出し時間は以下の式で求めることができます。
「シーク時間 + 回転待ち時間 + データ転送時間」
「平均シーク時間」は20msと記載があるので、残りの「平均回転待ち時間」と「データ転送時間」を求めます。
まず、平均回転待ち時間を求めます。平均回転時間はディスクが半回転する時間と等価なので、まずディスクが1回転する時間を求めて、その値を「1/2」することで求めることが可能です。
60秒 / 1分間の回転数 = 60 / 6000 = 0.01s = 10ms
平均回転待ち時間は10msの半分となるため「5ms」となります。
続いてデータ転送時間を求めます。データ転送時間は、「ディスクが1回転する時間 × (転送するデータのバイト数÷1トラックあたりの記憶容量)」で求められます。
10ms × (4000 / 20000) = 2ms
最後にすべての値を足し合わせて、
20ms + 5ms + 2ms = 27ms
平均アクセス時間は「27ms」となります。
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