前回VLANの基本動作について見ていきました。
スイッチにVLANを設定しただけでは、VLAN間の通信を行うことができません。
当然、実際のネットワークでは、VLAN間で通信させたい場合が出てくるでしょう。
異なるVLAN間で通信を行うためには、レイヤ3で動作する機器
(ルータやレイヤ3スイッチなど)が必要になります。
ルータ(L3スイッチ)は各VLANを1つのネットワークとして扱うため、
1つのポートにIPアドレスを割り当ててあげれば、ルータを介して
VLAN間で通信を行うことが出来ます。
VLANにはいくつかの方式がありますが、代表的なVLAN方式は以下の2つになります。
ポートVLANはスイッチのポートにVLAN番号(VLAN-ID)を割り当てる方法で、
最も基本的なVLANの使い方。
ポート1~4までをVLAN1、ポート5~8までをVLAN2に設定した場合、
そのポート配下のPCはすべて同じVLANに属することになります。
当然そのポート配下にハブを接続した場合も、そのハブ配下のPCは
すべて同じVLANに属します。
タグVLANは、ポートVLANよりも少しややこしい。
タグVLANは、フレームにVLANタグと呼ばれる情報を付与してフレームごとに
どのVLANに属しているのかを識別出来るようにする方法です。
フレームに付与されるタグの既述は、「IEEE802.1Q」で標準化されています。
以下の図のように、フレームヘッダに4バイトのVLANタグを付与します。
4バイトのうち、前半の2バイトがフレームのタイプを表すビットになり、
「IEEE802.1Q」を表す、「8100」という値がセットされます。
後半2バイトで、VLANタグの制御情報を識別する値がセットされます。
VLAN1なら「1」が、VLAN2なら「2」がセットされます。
このようにフレームごとにフレームを識別するタグを付与することで、
同じ1本のケーブル上に複数のVLANを共有させることが可能になるわけ。
通常タグVLANは以下のように、スイッチ間で使用するのが一般的です。
スイッチのポートをタグVLANに設定すると、通常そのポートは
スイッチ内に作成したすべてのVLANに属するという意味になります。
(スイッチの中には、明示的に属させるVLANを指定出来るスイッチもあります。
Ciscoなどの企業向けスイッチは一般的に可能です。)
以上が、ポートVLANとタグVLANの基本動作です。
次回はポートVLANとタグVLANを使った通信の流れを詳しく見ていきましょう。
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