OSPFでは通常全てのエリアがエリア0を経由して別エリアと通信を行います(全てのエリアがエリア0に接続している)。
エリア0と直接接続出来ないエリアがある場合、仮想リンクを使用します。
下図の場合、エリア2はエリア0のLSAをエリア1を経由して受信できるように仮想リンクを設定した例です。
【仮想リンク設定例】
RTAではRTBのエリア2側InterfaceAddressとトランジットエリア(エリア1)を設定します。
RTA(config-router)#area 1 virtual-link 10.1.1.1
RTBではRTAのエリア0側InterfaceAddressとトランジットエリア(エリア1)を設定します。
RTB(config-router)#area 1 virtual-link 172.16.1.1
複数のルートを1つのサマリに統合することを経路集約という。OSPFでは通常、Area Border Routers(ABR: エリア境界ルータ)で行われる。経路集約は通常バックボーン方向に集約を行うと理想的。
注意点としてOSPFではデフォルトで経路集約を行わないため、集約をするには手動で設定をしなければいけない。
OSPFのルート集約には2つのタイプがあります。
エリア間ルート集約はAS内からのルートに適用され、外部経路からOSPFにリディストリビュートされた外部ルートには適用されません。OSPFの経路集約をするには当然エリア内のアドレスを連続した番号にする必要がある。
上図の例ではRTBがエリア2内のネットワーク10.1.32.0~10.1.63.0までのサブネットを10.1.32.0/19に集約しています。
area area-id range address mask
【OSPF経路集約設定例】
RTB(config)#router ospf 1
RTB(config-router)#network 10.1.32.1 0.0.0.0 area 2
RTB(config-router)#area 2 range 10.1.32.0 255.255.224.0
Cisco IOS 12.1(6) より前のVersionでは、ABR でサマリー アドレスにnullスタティックルートを手動で設定して、ルーティングループを防ぐ必要がありました。
ip route 128.213.64.0 255.255.224.0 null0
Cisco IOS 12.1(6)以上でデフォルトでnullスタティックルートが生成されるので手動で設定する必要はありません。
ちなみにnullスタティックルートを使用したくない場合は以下のコマンドで回避できます。
RTB(config)#router ospf 1
RTB(config-router)#no discard-route [ internal / external ]
外部ルート集約は、外部経路からOSPFにリディストリビュートされた外部ルートに適用されます。
上図の例ではRTBがリディストリビュートにより外部ルートを経路集約しOSPFに取り込んでいます。
summary-address ip-address mask
このコマンドは、OSPF へのリディストリビュートを行うASBR上だけで有効です。
【経路集約設定例】
RTB(config)#router ospf 1
RTB(config-router)#summary-address 10.1.32.0 255.255.224.0
RTB(config-router)#redistribute bgp 1 metric 1000 subnets
summary-addressコマンドはRTAで設定してもRTAがOSPFへリディストリビュートを行っていないため意味はありません。
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