ギガビットイーサネットはイーサネットとの互換性を保つために半二重モードでも動作可能な仕様になっています。
ということは、つまりCSMA/CD方式に準拠しなければいけないということです。
ここでイーサネットのフレームサイズを思い出してください。
イーサネットの最小フレームサイズは64バイトです。
この64バイトは、
10BASE5(10Mbps)の伝送路上で2500m離れた場所でコリジョンが発生したとしてもデータの送信が終わらないうちにジャム信号を受け取れる最小フレームサイズ
になります。(フレームサイズはなんで最小64バイト?参照)
伝送クロックが大きいギガビットイーサネットでは、この仕様のままだとケーブルの総延長は非常に短くなってしまいます。
そこでギガビットイーサネットでは「キャリア拡張」と呼ばれる技術を使い、信号の送信時間を512バイトに拡張しています。
この技術により、ギガビットイーサネットでケーブルの総延長を200メートルにすることが出来たわけです。
・キャリア拡張
ギガビットイーサネットはファストイーサネットの10倍の伝送クロックのため、そのままではコリジョンドメインが25mになってしまう。
これを回避するため、ギガビットイーサネットではデータの長さが512bytesより短い場合は、キャリア拡張といわれるダミーのデータを付加する。
実際には最小のMACフレームにエクステンションとしてのパディングを入れて実現している。
その結果、コリジョンドメインは200mとなる。
もう一つギガビットイーサネットでは実行帯域を増やすために「Frame Bursting」という機能があります。
Frame BurstingとはいったんMACフレームの送信を開始した場合に、8192Byteまで連続して複数のMACフレームを送信してデータ伝送の効率を上げるという手法です。
通常のイーサネットにおけるフローコントロールは「ジャム信号」によるフロー制御を行っています。
「ジャム信号」とはスイッチがコリジョンの発生時にバッファがあふれそうになるとジャム信号を発信して送信を抑制するわけですが、ギガビットイーサネットではこのジャム信号ではなく、IEEE802.3xという方式を使用しています。
基本的にジャム信号とIEEE802.3xの動作は一緒で、バッファが溢れそうになったスイッチはコンピュータにデータの送信をやめさせるために信号を送ります。
IEEE802.3xでのこの信号のことを「PAUSE」と呼びます。
「PAUSE」フレームを受け取ったコンピュータは送信を中止します。
「ジャム信号」でのやり取りの場合は、ランダムな時間待ってから送信を開始しますが、IEEE802.3xでは送信を再開させる信号「PAUSE解除」フレームを送ることによって送信が再開されます。
つまりこの「PAUSE解除」フレームが送られてこないと送信が開始されないので非常に効率が良いといえますね。
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