第2層であるデータリンク層のプロトコルは多数ありますが、中でも主流な
のが“イーサネット”です。
“TCP/IP”は“イーサネット”とともに成長し、普及してきたわけで、
“イーサネット”
なしに“TCP/IP”は語れないのです。
イーサネットの規格には、“DIXイーサネット”と、“IEEE 802.3”という2
つの規格があります。
DIXイーサネットは「Xerox」と「Intel」、「DEC」の3社が1979年にDIX仕様
として標準化された規格です。
その後、改定を行い1982年にDIXイーサネットVer.2.0の仕様が公開されました。
その後DIXイーサネットを国際的な標準規格にすることを目的に、IEEE
(Institute of Electrical and Electronics Engineers)に提出し、802プ
ロジェクトによって、イーサネットの標準化作業が進められ、1983年に最初
の802.3規格が制定されました。
現在“イーサネット”というとこの“IEEE 802.3”規格が主流になっていま
す。
○IEEE 802.3
最初のIEEE 802.3規格は10Base5(テンベースファイブ)と呼ばれ、転送速度は
10Mbpsで直径が0.5インチ(約1.27cm)という太い同軸ケーブル(Thick Wire)
を使用するためThick-Ethernetとも呼ばれます。
同軸ケーブルの被覆に黄色が多かったことから“イエローケーブル”なんて
呼ぶこともあります。
イーサネットの原点ですね。
○IEEE 802.3a
10Base2(テンベースツー)と呼ばれ、10BASE5よりも細い約5mmのケーブル(Thin
Wire)を使用しているためThin-Ethernetとも呼ばれます。
○IEEE 802.3i
10Base-T(テンベースティー)と呼ばれ、同軸ケーブルより安価で、配線の自
由度が高いツイストペア・ケーブル(2対の“より対線”をペアにしてまと
めたケーブル)を使用し、ケーブルの両端には“RJ-45”とよばれるモジュ
ラコネクタを取り付けられます。
このRJ-45コネクタには8つのピンがあるのですが、実際に使用されるピンは
4つだけです。送信用に1番と2番、受信用に3番と6番を使用します。
現在もっとも普及しているイーサネットがこれです。
この10Base-Tが規格されたことによりイーサネットは爆発的に普及していく
ことになります。
その後、光ファイバを媒体とした10Base-Fや、転送速度がそれまで10Mbpsで
あったのを一気に100Mbpsまで引き上げられた100Base-Tなど続々と規格され
ていきます。
1998年に規格化された1000Base-Xによってイーサネットはついにギガビット
の世界に突入します。
その後も高速化は留まることを知らず2002年には転送速度10GbpsというIEEE
802.3aeが規格されました。
さらにさらに近年は転送速度40Gbpsという規格も進められているようです。
その他イーサネットの規格については以下のURLで詳しく説明していますので、
参考にしてください。
■イーサネット(Ethernet)のしくみ -イーサネットの規格-
IEEE 802.3では使用する媒体や転送速度の違いなどにより、様々な種類の規
格が存在します。
そしてその規格ごとに省略表記とやらが存在します。
さきほど登場した“10Base-T”とか“10Base5”とかがそれですね。
この省略表記方法には以下のようなルールが決められています。
10 Base T
転送速度+変調方式+媒体
【転送速度】
Mbps単位での数値
【変調方式】
Base(Baseband 1つの伝送路で1チャネルの信号だけを伝送する方
式)かBroad(Broadband 1つの伝送路で同時に複数チャネルの信号
を伝送する方式)
【媒体】
媒体の種類や最大のケーブル長を表す。
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