アドレスクラスの概念は、IPアドレスの先頭から数ビットの値によって5つ
(実際に使用できるのはクラスA,B,Cの3つ)の種類に分けるという概念で
したね。
アドレスクラスは各クラスごとに使用できるネットワーク数とホスト数が決
められていますね。
そのため、たとえばあるネットワークの端末台数が10台しかないのに、べつ
のネットワークでは250台の端末があるような場合、クラスCを利用するかク
ラスBを利用するか悩みどころですよね。
このようにアドレスクラスを利用すると、実際のネットワークの実情に即した
きめ細かいIPアドレス管理ができないわけです。
そこで新たに考え出された概念が、“サブネット”という概念です。
サブネットワークを利用すると、アドレスクラスごとのホストアドレスの範
囲をさらに細かく分割することができます。
そのためIPアドレスの無駄が無くなるわけですね。
このサブネットワークを理解するために必須の知識が“ネットマスク”です。
ちょっと確認してみましょう。
ここではWindows2000を例にとって確認してみます。
まずはコマンドプロンプトを起動します。
[スタート]→[ファイル名を指定して実行]を選択。
名前欄に「cmd]と入力して「OK]を押下。
これでコマンドプロンプトが起動したと思います。
コマンドプロンプト内で「ipconfig」と入力しリターンキーを押下してみてください。
クリックすると大きな画像で見れます
何やら数字の羅列が表示されたと思います。
その中のIP Addressの下にSubnet Maskってのがあると思います。
ハイ、これがネットマスクです。
“IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.10.158”
“Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0”
ネットマスクはIPアドレスと同じように、32ビットで表される情報で、“1”
で表される部分がネットワークアドレスを、“0”で表される部分がホスト
アドレスを意味します。
IPアドレスとネットマスクさえ分かれば、ネットワークアドレスとホストア
ドレスを分けることが出来るのです。
IPアドレスとネットマスクをAND演算すればあっという間に分けることが出
来ちゃいます。
まずAND演算について簡単に説明しますね。
2つの値のうち、両方の値が“1”であれば、答えは必ず“1”になり、どち
らかが“0”の場合は答えは必ず“0”になります。
つまり、
ってな具合。
さて、これを踏まえてもう一度IPアドレスとネットマスクを見てみますと、
“IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.10.1”
“Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0”
まず、それぞれを2進数に変換します。
2進数の変換方法は分からない?
そんなときは 2進数と10進数の変換をもう一度確認してくださいませ。
“IP Address : 11000000.10101000.00001010.00000001”
“Subnet Mask : 11111111.11111111.11111111.00000000”
では、まずはネットワークアドレスを取り出してみましょう。
ネットワークアドレスを取り出すには、IPアドレスとネットマスクを単純に
AND演算すれば出てきます。
“IP Address : 11000000.10101000.00001010.00000001”
“Subnet Mask : 11111111.11111111.11111111.00000000”
──────────────────────────
11000000.10101000.00001010.00000000
結果を10進数に直すと…
“192.168.10.0”
となり、これがネットワークアドレスになります。
さぁ続いてホストアドレスを取り出してみましょう。
ホストアドレスを取り出すにはIPアドレスと“ネットマスクの逆数”をAND
演算します。
つまりこういうこと。
“IP Address : 11000000.10101000.00001010.00000001”
“Subnet Mask : 00000000.00000000.00000000.11111111”
──────────────────────────
00000000.00000000.00000000.00000001
結果を10進数に直すと…
“0.0.0.1”
となり、この値がホストアドレスになります。
ネットワークアドレスとホストアドレスを取り出すのに使用したネットマス
クについて簡単に説明します。
ネットマスクはIPアドレスと同じ32ビットで表されます。
それぞれのビットで“1”の箇所がネットワークアドレスで、“0”の箇所が
ホストアドレスになるわけですね。
ネットマスクはそれ単体で使われることはなく、つねにIPアドレスにくっつ
いて初めて意味をもつ情報です。
ちなみにネットワークアドレスの表記方法は、後ろに“/”を付けてネット
マスクのビット数を表記するのが一般的ですね
“192.168.10.0/24”
こんな感じで。
この表記方法を「プレフィックス表記」といいます。
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