今回からダイナミックルーティングの基本、「RIP」について解説していきます。
RIPは、ダイナミックルーティングの中でも、ディスタンスベクタ型のルーティ
ングプロトコルと呼ばれます。
「ほへ? でぃすたんすべくた???」
そうですね。いきなりディスタンスベクタと言っても分かりませんので、
今回はRIPの話は置いておいて、この「ディスタンスベクタ型」について解
説します。
つまり「距離」と「方向」に着目した方式のことをディスタンスベクタ型と
いいます。
それでは実際にどのような動作をするのかを見ていきましょう。
ディスタンスベクタ型のルーティングプロトコルが動作しているルータが、
以下のように構成されているとします。
ディスタンスベクタなルーティングは、各ルータは自分が知っているルーテ
ィングテーブルを丸ごと、隣接するルータに送信します。
ちなみに、ルーティングプロトコルを使ってルーティングテーブルを伝える
ことを
「広告(Advertise)する」
といいます。
この時に、送信する情報の中には、
メトリック(そのネットワークに到達するための距離)
についての情報も含まれています。
受け取ったルータは、中身のルーティングテーブルを確認し、
の時に限り、自分のルーティングテーブルに追加します。
つまり自分が知っているネットワークで、メトリックが長いものは破棄され
てしまいうわけですね。
この動作をすべてのルータ間で行うことによって、最終的には全てのルータ
が同じルーティングテーブルを持つことになります。
ネットワーク内のルータが、ルーティング情報のやり取りを終了した状態の
ことを、
「収束(コンバージェンス)した」
と言います。
ネットワークが収束すれば、すべての経路がルーティングテーブルに反映さ
れていますので、通信が可能になるわけですね。
いかがですか。
これがディスタンスベクタの動作になります。
非常に単純なアルゴリズムで動作しているのが分かりますよね。
それでは次回は、このディスタンスベクタの欠点について書いていきます。
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