Pingコマンド実践編 (1)

Pingコマンド実践編 (1)

実際にWindowsのコマンドプロンプトから実行する
Ping コマンドで使用するオプションについて解説していきましょう。

 

Pingコマンド -n

通常Windowsで Ping コマンドを実行すると、
指定した相手に対して 4 回のICMPを送信します。

この回数を変更したい場合に「-n」オプションを使用します。

使用方法は、

 ping [相手のIPアドレス] -n [回数]

となります。

WAN経由やインターネット経由でパフォーマンスを
調査する場合などは、回数を増やすことで正確に
応答時間を確認することができます。

10.1.1.1 に対して 10 回のPingを実行したい場合は、

 ping 10.1.1.1 -n 10

と実行します。


Pingコマンド -t

ICMPパケットを明示的に止めない限り、ずっと送り続けるようにするには、
-t」オプションを使用します。

使用方法は、

 ping [相手のIPアドレス] -t

となります。

パケットロスを長期的に把握したい場合などに使用します。

送信を止めたい場合は、「Ctrl + C」を入力します。

Pingコマンド -l

送信するパケットサイズを変更するには、
-l」オプションを使用します。

デフォルトの状態ですと、Windowsの場合 32byte のデータを
送信します。
-l」オプションを使用することで、このサイズを変更できます。

使用方法は、

 ping [相手のIPアドレス] -l [データサイズ]

となります。

例えば、データサイズを 2000byte でICMPを送信したい場合は、

 ping 10.1.1.1 -l 2000

と指定します。

ちなみに、2000byte はイーサネットの MTU サイズを越えていますので、
実際はフラグメンテーションしてデータを送信しています。

MTUについての解説はこちら


Pingコマンド -f

送信するICMPパケットをフラグメントさせずに送信させたい
場合は「-f」オプションを使用する。

-f」オプションを使用すると、IPヘッダの
Don't Fragment(DF)ビットに「1」をセットして、
パケットを送信します。

使用方法は、

 ping [相手のIPアドレス] -f

となります。

先ほど説明した「-l」オプションと併用することで、
Path MTUを調べることが可能です。

Path MTUについてはこちら

読みましたか?

実際にPath MTUを調べるには、まず「-l」オプションを使用して
任意のデータサイズでかつ、「-f」オプションでフラグメント禁止でPingを
実行します。

 ping itbook.info -l 1500 -f

この場合は、宛先itbook.info に対して1500byteのデータを
フラグメント禁止で送信しています。

 



上記例の場合、1500byte というサイズだと、
途中で経由するネットワークの MTU より大きいため、
送信不可でエラーとなっている。

そこでデータサイズを徐々に小さくしながら、再送信を繰り替えし、
ICMP が正常に送信できるサイズが MTU の最大値となるわけです。


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