アイデアのちから
何となく敬遠していたのですが、プレゼンで相手に好印象を与えつつ、相手の記憶に残るよう方法を探していて購入。そして即、なぜもっと早く読まなかったのかと後悔した1冊。
本書は、記憶に焼きつけるためのアイデアを、6つのフレームワーク「SUCCESs」を使って解説しています。
- 単純明快である(Simple)
逆ピラミッド構造 – 新聞記事のリード。
既にあるものを利用する – 既存のイメージを活用。「ザボンとは要するに超大型のグレープフルーツ」。 - 意外性がある(Unexpected)
聞き手の推測機械を打ち壊す。
謎を生みだして、関心をつなぎとめる。「土星の輪は何でできているのか?」 - 具体的である(Concrete)
「サドルバック・サム」 – 宗教団体が想定する「教会に来てほしい」詳細な人物像。 - 信頼性がある(Credible)
「ダースベイダーの歯ブラシ」 – 細部を語ることで生まれる内在的信頼性。
シナトラ・テスト – 「ここでうまくいけば、どこへ行ってもうまくいくさ」 - 感情に訴える(Emotional)
マザー・テレサの法則 – 「個人を見た時に私は行動する」
マズローのピラミッド底辺部を避ける。 – 他人は自分より下にいるという誤った思い込み。
「テキサスを怒らせるな」「テキサス人はポイ捨てをしない」 – アイデンティティに訴える。
「知の呪縛」 – 「他人も自分と同じくらい気にかけている」という思い込み。ピアノ二重奏財団の例。 - 物語性(Story)
「シミュレーションとしての物語」と「励ましとしての物語」
三つの筋書 – 「挑戦」「絆」「創造性」
それぞれのフレームワークについて、具体例を出しながら解説していて、非常に説得力があります。
本書は決してアイデアの出し方を解説しているのではなくて、自分のアイデアをより人々の脳裏に焼き付けて、印象を高めるための方法を解説しているところがポイント。
何度も読み返すことになるであろう1冊でした。”