ARPの動作


ARPの動作

前回でARPについて説明しましたね。
忘れちゃった?
そんな方はこちらをチェック。

それでは今回は実際にARPを使用したMACアドレスの取得を、以下の構成を例
にして見ていきましょう。

ここでPC-AからRTAへ通信を行いたいとします。

まずPC-Aは自分自身のARPテーブルからRTA(192.168.1.1)のMACアドレスが登
録されているか調べます。
もしMACアドレスが登録されていれば、そのMACアドレスを使って通信を開始
します。

ここでもしRTA(192.168.1.1)のMACアドレスが無かった場合、PC-AはARPの
要求パケットをブロードキャストで送信します。

 このARP要求パケットはブロードキャストなので、当然192.168.1.0/24のネッ
  トワーク全体に送信され、ネットワーク内の全てのノードがそれを受け取り
  ます。

 受け取ったノードの中で該当するノード(この場合RTAですね)がARP応答パ
  ケットをPC-Aに返します。
  該当しないノードは受け取ったARP要求パケットを破棄します。

ARP応答パケットはネットワークにいる全員に教える必要な無いのでブロード
キャストではなくユニキャストで送信されます。

ARP応答パケットを受け取ったPC-Aは、そのパケットからMACアドレスを取り
出してARPエントリを作成します。

ARPテーブルの寿命!?

このように日々自動で作成されていくARPエントリですが、一度エントリされ
ればずぅっとARPテーブルに保存されているかというとそうではありません。

各ARPエントリには寿命があります。
WindowsですとARPデータの更新、つまりそのエントリを使用した通信が通常
10分間発生しなかったら、そのエントリはテーブルから削除されます。

このような仕組みにしているのには当然理由があります。

例えば先ほどの構成で、

ルータが故障してしまい、別のルータに取り替えたとしましょう。
当然ルータに設定するIPアドレスは以前と同じ 192.168.1.1 を設定します
よね。
ですが、MACアドレスはそれぞれ固有の値ですから、以前のルータのMACアド
レスではありません。

しかしPC-AのARPテーブルには、192.168.1.1に対するMACアドレスが以前の
ルータのままだったらどうなるでしょう?

すでに以前のMACアドレスは存在しないにも関わらず、その存在しないMACア
ドレスに対して通信を行おうとしてしまいます。

そんな問題を避けるためにARPテーブルには寿命が設けられているのです。

以上ARPの動作でしたぁ。

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