走ることについて語るときに僕の語ること
走ることについて語るときに僕の語ること
posted with amazlet on 07.11.13
村上 春樹
文藝春秋 (2007/10/12)
売り上げランキング: 15
文藝春秋 (2007/10/12)
売り上げランキング: 15
おすすめ度の平均:
走る小説家
誠実さ
益々自己完結してゆく村上春樹
今まで、村上 春樹氏の書籍を読んだ事はない。
というかそもそも小説の類を、ほとんど読んでいないのですが、
なぜか本書を購入。
#なんでだっけかな?覚えてないや。
といっても本書は小説ではなくエッセイ。
走る事と書く事、老いを受け入れることなどなど、
村上氏が自身と向き合う形で書かれています。
で、何気なく読み始めたら、意外にもビジネスマンにも通じる
コトバというか、私の琴線に触れるコトバが、ポロポロと出てきて
予想外に良い内容でした。
たとえばこんなコトバ。
「僕が僕であって誰かの別の人間ではないことは、僕にとってのひとつの
重要な資産なのだ。心の受ける生傷は、そのような人間の自立性が世界
に向かって支払わなくてはならない当然の代価である。」
「腹が立ったらその分自分にあたればいい。悔しい思いをしたら
その分自分を磨けばいい。」
「もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなく
なってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走る
のをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。
僕らに出来るのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き
続けることだけだ。」
なんかグッとくるよね。
ちょっと疲れたときに読み返したい。そんな一冊。
”