クラウドコンピューティングの幻想から目覚めよ
以前紹介した記事に続いて、エリック松永氏がクラウドという言葉が一人歩きしている件について、「クラウドコンピューティングの幻想から目覚めよ」という記事がありました。
単純ではない企業ITの実情:クラウドコンピューティングの幻想から目覚めよ (1/4) – ITmedia エンタープライズ
NGNを例のとって、クラウドコンピューティングも所詮バスワードであり、そのために本質を見誤っていると。
わたしは、表面的なバズワード、例えばNGN、ICT、SOA、SaaSに大きな疑問を感じてきた。SaaSに至っては、PaaS、RaaS、DaaS、 CaaSまで拡張している。クラウドコンピューティングに関する議論も同じだ。本当にクラウドコンピューティングを知りたい、知るべき人にとって本質的なクラウドコンピューティングの意味を理解するような議論がなされていない。議論の起点がバズワードだからだ。
クラウドコンピューティングの本質は「企業とITをどのように分離させるか」ということ。
企業向けクラウドコンピューティングに絞って考えてみると、クラウドコンピューティングを考えるということは、どうやって企業とITを分離させるかという議論にほかならない。つまり、クラウドコンピューティングの仕組みがどうということを今の時点で研究しても意味がない。まずは企業の事業にとって ITが差別化要因になっているのかを議論し、戦略の実行をさらに速められるようなITを真剣に考えるべきだろう。
企業システムにおいては、真っ先にクラウドコンピューティングという言葉がでてきたら、それはおかしいと思うべきなのだ。ITと企業の戦略レベルで考え直すこと、それが今やらなければいかねいことなのだ。
たしかにクラウドコンピューティングは、正直ピンと来ていませんでしたが、「企業とITをどのように分離させるか」という視点が考えると、とてもしっくりきます。”