IDC Japan、2011年国内IT市場の主要10項目を発表
毎年恒例になっている、「2011年国内IT市場の主要10項目」がIDC Japanから発表されました。
IDC Japan、2011年国内IT市場の主要10項目を発表 – クラウド Watch
気になる10項目は以下の通り。
- 国内IT市場は2010年以降、緩やかな拡大基調にあるが、2011年は一時的に減速する
- インテリジェントシティの具体化に向けたプロジェクトが始まり、業種を超えた国際標準化を目指し主導権争いが激化する
- スマートフォン、クライアント仮想化の普及が、PCを含むクライアント環境に地殻変動を与える
- 端末が牽引するモバイルソリューション市場で、固定系のソリューション提供力を持つ事業者が市場機会を得る
- ビジネス変化への対応スピードによってユーザー企業が二極化し、ハードウェアベンダーはビジネス戦略の再構築を迫られる
- スマートディシジョンに向けた次世代ビジネスアナリティクス(BA)環境と企業のIT基盤の融合に向けた基幹システムの刷新が加速する
- オフショアを超えた「グローバルなサービス提供体制」と、多拠点からのサービスを連携/統合する「スマートサービスインテグレーション」が進む
- クラウドの発展がICTベンダーにさらなる試練を与える
- ITサービスの複合化/多様化、および国内市場の競合激化に対応するため、技術や規模の確保を狙ってM&Aが加速する
- HCP(Hardcopy Peripheral)ベンダーからソリューションベンダーへの転換が本格化する
詳細は、2011年国内IT市場の主要10項目を発表を見て頂ければと思いますが、個人的にはどれも納得感がありすぎて、逆に面白味に欠ける点がちと残念でしたが。
ちなみに2010年の主要10項目を振り返ってみると、
- 国内IT市場は2009年に大幅縮小し、2010年はきわめて低い成長率に留まる
- 仮想化の対象がストレージやネットワーク機器にも拡大し、ITインフラの統合管理ツールへの需要が本格化する
- クラウド上でのシステム/アプリケーション開発環境が整い、クラウドへ の流れが加速する
- 新政権による政策の追い風を受け、地球温暖化防止に向けたITの利活用が本格化する
- スマートグリッドへの取り組みなど、社会インフラ向け大規模システム開発が新たなテーマとして浮上する
- 高速無線データ通信サービスの開始によって、消費活動に連携したアプリケーションの多様化が進む
- パンデミックへの対応を契機に、ユニファイドコミュニケーションの本格導入が始まる
- クラウドへの対応が新たなハイブリッドセキュリティ対策需要を喚起する
- システム開発のグローバル化と、国内SI事業の再編が加速する
- 市場分析/経営分析ツールが注目を集め、BI/BA市場が急拡大する
まずまず想定した流れで進んできたのではないかと思います。
さてさて、2011年もIT業界にとって良い年になれば幸い。