スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション—人生・仕事・世界を変える7つの法則
スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則 カーマイン・ガロ,外村 仁 解説,井口 耕二 日経BP社 |
本書は、「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」の続編。
前作はジョブズのプレゼンが如何に素晴らしいか、そしてそのエッセンスを我々凡人が取り入れるための手法について書かれていましたが、本作はジョブズの思考法について焦点を当てて書かれています。
本書の特徴は、「読み物としては面白いけど、結局ジョブズの稀有な才能を思い知らせれて、我々が参考にできることは無いっす」という所からさらにもう一歩踏み込んで、我々凡人でも実践できる法則にまで落としこんで書かれているところがポイント。
本書では「7つの法則」として思考法がまとめられています。
法則1:大好きなことをする(キャリア)
法則2:宇宙に衝撃を与える(ビジョン)
法則3:頭に活を入れる(考え方)
法則4:製品を売るな。夢を売れ。(顧客)
法則5:1000ものことにノーと言う(デザイン)
法則6:めちゃくちゃすごい体験をつくる(体験)
法則7:メッセージの名人になる(ストーリー)
この法則を1つづつ読んでいくと、実はジョブズも普通の人間と何ら変わらないことに気付かされます。
単に書かれている7つの法則を愚直に実践しているだけなんだと。
そしてすべての出発点は、「情熱を傾けること」から始まるのだと感じました。
本書には2005年スタンフォード大学の祝辞でジョブズが語った言葉が随所に使われていますが、このスピーチは必見です。
「大好きなものをみつけてください。これは、愛する人をみつけるのと同じくらい大事です。仕事というのは人生のかなりの部分を占めるものであり、そこで本当の満足を得るためには、すばらしい仕事だと信じることをするしか方法がありません。そして、すばらしい仕事をするためには、自分の仕事を大好きになるしか方法がありません。まだみつけられていない人は探し続けてください。妥協しないこと。心がからむものはそういうものですが、みつかれば必ずわかります。そして、すばらしい関係とはそういうものですが、年を経るごとにもっともっとすばらしくなってゆきます。だから、みつかるまで探し続けてください。妥協しないでください。」